そうなってみないと、分からない...(*_*)
何度も入退院を繰り返している、80代のAさん...来るたび拘縮がひどくなっていて、もう今では身体全体がガチガチに固まって、胎児のような姿勢になっている
もちろん食事は胃ろうから、便も自力では出ない、意思の疎通もできない
オムツ交換、入浴時はたいへんだ...
固まった手足を、ゆっくりだが無理やり伸ばされ、Aさんの顔は苦痛で歪む...
それでも毎日通ってくるご家族は、「お父さん、頑張って」と励ます
90代の本当に小さなおばあさん、Bさん
循環が悪くて、足先から少しずつ細胞が壊死している。今ではひざ下までがカチカチの墨のような状態。でも痛そうな様子でもないから人間の身体や神経って、どうなっているんだろうと思う...
Bさんは胃ろうが作れないため、点滴と口からの食事で栄養を摂っている
少量の食べ物をスプーンで口に運んでも、Bさんは固く結んだ口を絶対に開けようとしない。それでも毎日通ってくる息子さんは、「ばーちゃん、頑張れ」と無理矢理口をこじ開けて食べさせている
Aさんにも、Bさんにも、家族の「頑張れ」は聞こえているのだろうか...
聞こえてたとして、何かを思っているのかな
励ましてくれる家族に感謝をしているのかな
それとも、”もういい加減に勘弁してほしい”と願っているのかな...
思考能力はなくなっていて、ただただ苦痛を感じているだけのかもしれない
苦しいのか、痛いのか、痒いのか、気持ちが悪いのか、もう止めてほしいのか、それとも
会いに来てくれて嬉しいのか、声を聞けて元気が出たのか、ひ孫の誕生までは生きていたいのか...
いずれにしても、その感情を誰かに伝える術はないんですよね...
まったく同じ状態になってみない限り、本当のことは分からないんですよね...
医療関係者のほとんどが、もし自分なら、延命のためだけの胃ろうは造りたくない、あんな辛そうな状態で生きていたくないと思っている
でも入院している限り、病院は家族の望むようにしなくてはならない
何が正しいのかは分からない
本当は、患者さん本人が望むようにしてあげるのが、一番なんでしょうが...(_ _)
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