介護のしごと㉓助っ人『 プーさん』
病棟の食堂の片隅に待機している、スヌーピーやらプーさんのぬいぐるみ、たまに介護職の助っ人として、大活躍してくれる(^^ゞ
ジローさん、80代後半…、昔は自衛隊員だったとかで、今でも骨太の頑丈な身体、腕の力も強い💪!
しかし…認知症があるため、誰かがオムツ交換に行くたび怒って暴れて大変で…
私も手首を掴まれあっという間のひとひねりで、押さえ込まれた💦
身についた技は凄い!さすが元自衛隊!と感心するぐらいの早わざだった(^^;)
しかし…毎回のオムツ交換が数人がかりの大騒ぎで、これはイカン(ーー;)とダメ元で『 プーさん』が出動することになった
そっとプーさんを手渡すが、思ったとおり「なんや、これはー!💢」と放り投げた
(そうね…ぬいぐるみは、おばあさんの心を癒す効果はあるけど、おじいさんは無理だよね)
と、皆思いながらもとりあえず傍に置いて置くことに…
すると次の日、なぜかプーさんの体にタオルが巻かれていて…
ジローさんが言うには「寒そうやったで…」
「え~、ジローさん優しい☺」と若いナースさんに言われて、ちょっと照れるジローさん
気を良くしたのか、それからプーさんのお世話をするようになり、自分のシャツを着せていたり、紙パンツを頭に被せていたり…(^^;)
だんだん表情も穏やかになってきて、暴れることもなくなった(^.^)
プーさん、すごいわ!
そして…ある時、オムツ交換の後に呼び止められた私
「おいオマエ、こいつに乳やってくれ」
「えっ……」焦って、思わず自分の胸を見る
「もう無理、出ないわ…」なぜか正直に答えていた(^^;
一緒にいた若いナースさんと目が合う
「あっ、私も出ません」
そりゃあそうよね…
人は、思ってもないことを急に言われると、皆正直に答えてしまう…ということが分かった(^^;
ジローさん、「こいつ、腹減っとるらしいんや」
そういうことか…
仕方がないので、プーさんを胸に抱いて「ちゅう、ちゅう」と言ってごまかす
この心暖まる話は、すぐに広まり(広めた)、
母性が目覚めた?ジローさんは、スタッフの人気者となり、そして元気になって退院した
ジローさん…
施設ではどう過ごしているのだろう…
プーさんを一緒に行かせてあげたかったな…
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